ANS;朝掘り竹の子って何に!?
2016年 04月 07日
京都中央市場において、本日の11時より朝掘りの竹の子の初セリがおこなわれた。
2キロの箱が@3万円以上の値段がついていた。キロ1万5千円の値段に驚きの声があがっていた。
さすが朝掘り竹の子は京都ではブランドである。
ではこの「朝掘り竹の子」というものはほかの竹の子とどうちがうのだろう。
「朝掘り」に対して「宵(よい)掘り」という言葉あるのはご存知ですか?
「朝掘り」はその言葉通り、朝、しかも早朝に掘られた竹の子でその
対に「宵掘り」は朝掘りの出荷がおわり、その後の昼や夕方にほり、その次の日に出荷される。
市場価格でいくと「朝掘り」の竹の子の方が「宵掘り」の竹の子より値段が高く、
同じ産地で「朝掘り」の方が新鮮で、良質のものが多い。
竹の子は光に敏感に反応する野菜で、光を感じるとかたくなり、そのアクを強くする。
また、竹林は夜から早朝までは水分を多くふくみ、みずみずしい竹の子が採れる。
なので、京都の竹の子農家は朝掘りをする。値段がつくのだから、農家もその日一番のものを朝に出荷しようとする。
必然的に朝掘りの竹の子の方が良いものなり、評価がたかくなり、市場価格も上がるながれだ。
しかも、竹の子はすぐに湯がかないとその成分のホモゲンチジン酸の代謝により劣化してしまったり、水分が抜けてみずみずしさや食感や風味が悪くなる。
和食の大家の北大路魯山人も竹の子はとりよせず、産地で食するものだと記している。
魯山人は京都から東京まで鮎を電車で運ばせたことは有名だが、竹の子は運ばせなかった。
それは竹の子は旅をさせていはいけない素材だということである。
「竹の子堀りにいくなら、湯がくための鍋を用意してから行くべし。」といわれるぐらい、もちかえったら、湯がくことをすすめる。
せっかくの朝掘り竹の子をすぐに調理しないともったいない。そのまま一日おいておくと宵掘りに格下げしてしまいます。
たけのこ大使 莞鳴