京都五代目 たけのこ見聞録 その3
2017年 04月 26日
さて、この栄養豊富な竹の子をいかに選び。良い状態で調理するかお話をすすめていきましょう。まず、調理する前に良い素材を目利きすることが大事ですね。竹の子はなるべく、栽培管理された鮮度の良いものを選びましょう。鮮度の良いものは下の部分が瑞々しいものです。そして、穂先の部分が白いものをえらびましょう。竹の子の劣化の要因は光を浴びると栄養成分のチロシン等が24時間~36時間の間に代謝を起こしホモゲンチジン酸やシュウ酸を増加させるからです。穂先の部分がすでに緑色しているものは竹の子がとられる前に光にあたり代謝が始まっている証拠です。そして、傷のないものを選びましょう。傷があるとそこから、劣化が進みます。形も大切です。使用用途や料理方法によって変わってきますが、栽培された竹の子は細長く痩せたものは避けましょう。土壌の栄養が行き渡っていないものが多いからです。もっとも食物繊維がとるのが目的なら細くてもいいですね。
以上、竹の子は光をあてずに、鮮度の良い取れたてたものを早めに調理して、食すことが大切です。竹の子を掘り起こし12時間以内に調理することをおすすめします。食通で有名な魯山人も「竹の子は竹林(現地)に行って食するべし」と申されております。