名残のたけのこ(筍)と御礼肥え
2011年 05月 22日
3月から続いた春のたけのこ(筍)シーズンも終わろうとしている。
5月中旬の頃のたけのこ(筍)を名残りのたけのこ と呼ぶそうだ。
名残り惜しむといった風情が感じられる。
私の知り合いの農家の方も5月15日にはたけのこ堀りを終了された。
堀りが終わりやれやれとされたでしょうと声をかけると、
「なにをゆーとる。ここからが大事なんや」とお叱りをうけた。
農家の方はこの時期、来年に向けた大事な作業にむかう。
まずは 今年残した親竹の育ち具合をみさだめる。
周りからでる細い竹の子を伐採する。たけやぶの掃除といわれている。
そして、なにより 御礼肥えをすることが肝心だといわれている。
この作業は竹の子農家(竹林農家と呼ぶらしい)しか、知らない目立たないが大切な作業だ。
田植えの時期と重なり、時間を割くのが難しいとこぼす農家の大将。
たくさん良質のたけのこを生み出した土地に御礼の気持ちを込めて肥え(有機肥料)をまく、
掘りこした場所に特に丁寧にまく農家の大将。
「これが良いたけのこ(筍)を育てる秘訣や。」
御礼肥えの中身をそっと教えてくださった。
御礼肥えのききめは来年の春にわかる。
楽しみだ。
莞鳴