通人が5月の竹の子を好む訳。
2015年 05月 01日
江戸っ子はなんでも走り(ではじめ)を好む。
勝気で粋な江戸っ子はなんでも一番初めが縁起が良いとしているからだ。
食べ物でも走りを食べると長生きできると縁起をかつぐ。
さて、一方、上方(関西)のあきんどは 旬 にこだわる。
旬の食べ物は美味い上に 大量に出回り、価格も安くなる。
大阪のあきんどは安くて美味いものが一番 お得だと思うからです。
では そのどちらにも属さない 風流な通人はと申しますと、
名残りものを好むそうです。
名残りものとは 旬である盛りを過ぎたころ
いいものが残りわずかな頃の物。
通人がそれを好むのは
名残り惜しい せつない もののアワレ を感じるからか?
5月の竹の子は名残りの竹の子といわれるが、
旬のもの以上に繊維が強く、歯ごたえもあり、栄養分も高い。
体に(特に腸に)良い成分が豊富なのだ。
そして、うつ病にもよいとされるアミノ酸のチロシンを大量に含むのである。
俗な世界を嫌う通人はどこかひきこもる癖がある。
通人が5月の名残りの竹の子を好む訳はそこにあるのかもしれない。
つつじの花がきれいな5月、まさにさつき晴れな京である。
家にひきこもらないで出かけてみよう。
莞鳴