竹の子は夏の季語!?
2015年 08月 09日
みなさんは竹の子の季語は春だと思われていませんか?
この前、俳句に詳しい方とお話ししていると
竹の子 という言葉は初夏を思わす夏の季語だと教えて頂きました。
調べていくと、たしかに春でなく初夏のころの季語としてありました。
とくに竹の子は多くの俳句や歌によまれる人気ものでした。
数多き歌人の中で、
正岡子規は竹の子をこよなく愛した俳人のひとりです。
筍やずんずとのびて藪の上(明治25年)
筍のへんてつもなく伸びにけり(明治28年)
筍を剥いて発句を題せんか(明治29年)
筍の桶にたゝふる甘茶哉(明治31年)
鉢植の竹に筍見え初めし(明治31年)
竹の子の子の子もつどふ祝哉(明治33年)
この俳句のほかにもたくさん竹の子を季語にした俳句を詠まれています。
竹の子への愛着が俳句からよみとれます。
子規は明治35年の9月に病のため、35歳の若さでなくなっています。
死に至る年にも竹の子に思いをめぐらして一句よんでいます。
竹の子も鳥の子も只やすやすと (明治35年)
お盆時期に明治の歌人の慰霊を竹の子ともにできればと思い。
子規の俳句に返句を捧げます。
竹の子を枕に すやすや ホトトギス (平成27年)
たけのこ大使 莞鳴作