竹の子の堀り方や道具の違いからみえてくるものがある。
この写真に写っているのが京都・乙訓(京都西山地域の旧名)独特の竹の子堀りに使用される道具だ。
「ほり」とか「ほりくわ」と呼ばれている。
同じ京都でも丹波や山城地域の道具と違う。
前回でも記載してましたが、故・上田教授の名づけられて京都式竹の子栽培を明治よりされている農家では決まってこの「ほり」を使われます。
偶然?そうではありません。この「ほり」は他の固い地面では使用しにくいのです。
やわらかく、ふかふかした土にしか適さいないのです。しかも、粘土質の土がこびりつくにくい点もこの地域の土壌にあっています。
さらに、長いつるべのようなほり先は地中深く生えている竹の子のブチモト(根もと)を切るのに便利です。
さらに、テコの原理で合理的に体力を消耗せずに何本もほれます。
100年以上続く、この地域独特の竹の子堀りの技術や道具は良質の竹の子を育む栽培にのみ発展してきた収穫方法であり、道具なのです。
逆にいえば、京都産のブランドのものかどうか この道具でほっているかどうかでわかるとも言えます。
さらにいえば、京都の隠れた無形文化財といえるのではないでしょうか?
このことは市長さんも知らないかもしれませんね。
ちなみに わたくし たけのこ大使は 今度このことを世界に発信することに協力しました。
近日、お知らせしますが、海外向けに竹の子のことが紹介されることになり、この竹の子堀りをクローズアップしてもらいました。
もちろん市長さんの手助けはありませんでした。(笑い)
政治家や国に頼るより、自分たちのできること少しづつ積み重ねることが、大事だと、この堀りの技術や道具を代々受け継ぐ農家の方から教わったように思います。
自称 たけのこ大使 莞鳴